離婚してシングルマザーになる方は珍しくありませんが、未婚の母としてシングルマザーになる女性は珍しいと思われるのではないでしょうか。

ちなみに日本の場合は未婚の母になるということは、恥ずかしい・恥だというイメージが強いように感じます。特にインターネット上では未婚の母に対して否定的な意見が多いです。
実際に未婚の母になる女性が感じるデメリットの一つとして、「身内や世間の目が冷たい・厳しい」という点が挙げられるかもしれません。

私自身、未婚で子どもを出産していますが、家族からは未婚で子どもを産むことを反対されていた時期があります。
未婚の母になるということは、人に言いたくないような状況におかれた結果であるケースが多いです。
- 「妊娠を告げたら彼氏に逃げられた」
- 「不倫をして子どもを産んだ」
- 「彼氏に借金があって結婚どころではなくなった」

など、さまざまな理由があるとは思いますが、未婚の母になって起こりえるデメリットと世間からどのように思われるのかを私なりに解説していきます。
未婚の母になると生じる5つのデメリット
未婚の母になると生じるかもしれないデメリットは下記の5つになります。
- 生活費に困る
- 仕事に困る
- 精神的・肉体的疲労の蓄積
- 子どもが父親がいないことを気にするかもしれない
- 世間から厳しく冷たい目でみられるかもしれない
生活費に困る
未婚の母として生きていく場合、多くの方が気にするのは生活費などのお金の問題ではないでしょうか。
実家などに頼れない未婚の母ならば尚更、妊娠後期や産後は自分でお金を稼いでくることができない期間からは逃れられません。

ある程度貯蓄があるのならば安心ですが、全くお金がない場合は生活費のことをしっかり考えていく必要があります。

仕事に困る
生活費の件と同じく、未婚の母には働けない時期があるため、仕事を一度休職したり辞める必要がでてきます。
産後また復職できるのならいいのですが、できない場合は仕事探しのことも考えていかなければなりません。
しかも、未婚の母は子どもが体調不良になった場合頼れる人がいません。
ですから、保育園などに子どもを預けられない場合は仕事を休むしか選択肢がないのです。

お給料が良くて、子どもの体調不良の際に休ませてくれる会社を探すのはなかなか大変。ですからパートやアルバイトで生活費を抑えて暮らしている未婚の母も多いようです。
精神的・肉体的疲労の蓄積
未婚の母になるデメリットとして、避けられないのは精神的・肉体的疲労の蓄積です。
20代くらいの若い未婚の母ならまだ育児も頑張れるかもしれませんが、年齢を重ねるごとに育児はハードモードになっていきます。
しかも、どんなに疲れていても育児を変わってくれる人は傍にいません。

特に子どもが熱を出した時や自分が体調を崩した時は非常に辛い時間を過ごすことになります。
子どもが父親がいないことを気にする
子どもが大きくなると、父親がいないことを気にする時期が来るかもしれません。
子どもによって反応はさまざまだとは思いますが、保育園や幼稚園に通わせるようになると、お友達のお父さんを目にすることになります。
「なんパパがいないの?」と口にしないとしても、疑問に思う子どもがほとんどでしょう。
その時に、父親がなぜいないのかを子どもに説明する必要がでてきます。

どんな理由であっても、子どもを傷つけるような発言は控えましょう。母親として、子どものことを肯定してあげる説明を準備しておきましょう。
世間から厳しく冷たい目でみられる
未婚の母は、世間から厳しく冷たい目でみられる可能性があります。
特にインターネットの世界では言いたい放題いわれていますが、その言葉を鵜呑みにしてはいけません。

妊娠中は時間があるので、インターネットで色々検索してしまうかもしれませんが、自分が精神的ダメージを受けそうな記事や文字からはなるべく離れて過ごしましょう。
未婚シンママに対して世間の目は厳しいの?
結論からいいますと、未婚シンママに対して世間の目は厳しくもあり優しくもあります。
実際、未婚シンママに対して厳しい意見が飛び交っているのは、インターネットの中くらいです。

普段生活している中で、未婚シンママに対して世間の目が厳しいと思う事はありませんね。
まず、普段の生活の中でわざわざ未婚シンママであることを公表する場がないので、世間に知られていない状態で生活をすることは可能。
保育園や幼稚園などにも、シングルマザーであることは知られますが、シングルマザーになった理由までは知られないので心配する必要はありません。

自分の口から未婚シンママであることを誰かに言わない限り、他人に未婚シンママであることはバレません。離婚してシングルマザーになりましたといっておけばそれで済む話です。
世間の目からみた未婚の母のイメージ
インターネット上でみかけた世間からみた未婚の母のイメージは、主に下記のようなものがありました。
- 計画性のない人
- 後先考えないバカな人
- 男にだらしない人
- 関わりたくない人
- 人生の負け組

匿名で発言できるとはいえ、言いたい放題いわれていますよね。
未婚の母になる前、すなわち妊娠中は心が不安定になりがちですから、なるべくインターネット上では未婚の母のイメージなどを検索しないことをおすすめします。
未婚の母に優しい現実世界
先ほどもお伝えしたように、現実の世界では未婚の母に優しい方が多いです。

私は信頼できる友人、弁護士さん、そして市区町村窓口では未婚の母であることを伝えています。
市区町村庁舎で行われているひとり親相談窓口などでは、手続き上話したくもないことを話さなければいけないこともありました。
未婚の母であることが珍しいのか、中には興味本位で質問してくるような職員さんがいたこともありました。
しかし、そのようにデリカシーのない人はごく一部です。
未婚の母であることを伝えても、否定的な言葉を投げてきたり、友人から距離をおかれるようなことにもありませんでした。

むしろ、「シングルマザーとしてよく頑張ってるよね!」と褒められたり、子ども服のプレゼントをもらったりと、たくさんの人たちに助けられながら生きています。
未婚の母になるのは恥ずかしいことなの?
まず、未婚の母になることは恥ずかしいことではありませんし、恥でもありません。
むしろヨーロッパ、特にフランスでは6割が未婚の母であるそうです。

日本ではまだまだ未婚の母が少ないため、風当りが強く感じるかもしれませんが、海外のように後々理解される社会になってくるのではないでしょうか。
ちなみに、日本人が未婚の母になってしまった理由は、「子父である男性が父親としての責任から逃げたから」という理由が半分以上です。


未婚の母は、子どもの命と向き合い、1人で責任をもって育てている立派な母親であると私は思っています。
未婚の母になってからの身内との関係性
未婚の母になることで、「身内との仲が悪くなりそう」「親をガッカリさせてしまいそう」などと考えてしまったことはありませんか?
未婚の母になることはリスクが大きいと思われがちなので、あなたのことを心配している親御さんならば特に「子どもを産むのは反対だ」などと言ってくる可能性があります。

私自身も親からは中絶をすすめられ「結婚してまた子どもをつくればいいじゃないか」と言われました。
妊娠発覚当時は反対された時期もありましたが、「子どもを産む」という決断をしてからは思った以上に親が応援してくれました。

子どもが産まれてからは、反対していたことが嘘だったかのように孫のことを溺愛してくれています。

人の気持ちは変わるもの。
身内との関係性が崩れても、将来的に修復できる可能性もあります。

私の場合は、他人との関係性を気にすることよりも、自分が選びたい人生を堂々と歩いて行くのが重要だということを未婚の母になってから学びました。
未婚の母であることを隠す方が生きやすい?

未婚の母であることは、親しい間柄の人にだけ伝えた方がいいでしょう。
未婚の母であることを正直に伝える必要はありません。プライベートなことを話したくない相手には、「離婚したから」などと伝えるとよいでしょう。

「未婚の母は恥ずかしくない」といいつつ、なんか矛盾してない?

確かに、矛盾していると思われる方がいらっしゃるかもしれませんが、未婚の母であることを隠した方がいい場面もあると私は感じています。
例えば保育園の先生たちや、保育園で関わっている保護者の方々には未婚の母であることを話していません。
保育園の先生たちから情報がもれることはまずないとは思いますが、子どもの立場を守るためにも伝えていないのです。

そこまで親しくない間柄の人には、自分が話したくないことを話す必要がないと思っています。
世間から冷たい目でみられないためにはどうしたらいい?
ここからは、実際に私が未婚の母として生きて行く上で、世間から冷たい目でみられないように気を付けていることをお伝えしていきます。
- プライベートなことはなるべく話さない
- 仕事と育児のバランスをしっかり考える
- 人に頼りすぎない
- 頼れる人にはたまに甘える

私の個人的な意見ではありますが、未婚の母ならば気にしておくことだと思うので参考にしてみてください。
プライベートなことはなるべく話さない
プライベートなことは、なるべく話さないように心がけています。
「ママ友たちには、正直になんでも話した方がいい」というわけでもありません。

どんなに信頼できると思っていた人にでも、裏切られることはあり得ます。なので、自分にとって不利益なことは他人に話さないようにしています。これは彼氏に裏切られて未婚の母になった経験から言えることです笑。
例えば、世間話の延長で「旦那さんなんの仕事してるの?」と聞かれることが多いです。
深く関わらなさそうな人には、適当な職種を伝えたりして乗りきりましょう。
園のママ友に聞かれた場合などは、「実は離婚してて…」と伝えるだけでOKです。
もしその先も突っ込んでくるような相手ならば、「思い出したくないので話したくないです」などと言って会話を辞めましょう。
そして人のプライベートに突っ込んでくる人は警戒した方がいいので、今後なるべく接触しないようにしています。
仕事と育児のバランスをしっかり考える
未婚の母は旦那がいない分、自分で稼ぐ必要があります。
しかし、生活のために仕事を頑張りすぎて、子どもとの時間を厳かにするのは決していいことではありません。

特に子どもが小さいうちは、子どもとの時間を大切にしてあげましょう。父親がいない分、母親がたっぷり愛情を注いで育てていく必要があります。
仕事を頑張りすぎて、育児に手が回らなくなると、子どもが寂しい思いをしたりお母さんに甘えられなくなってしまう可能性が非常に大きくなります。
子どもが小さいうちは、ひとり親が受け取れる手当や助成制度に頼りながらパートで働くという選択肢もあります。

正社員・パートどちらがいいかは人それぞれの価値観になりますから、自分がどのような人生を歩みたいのかしっかり考えましょう。ちなみに私はお金より子どの時間が欲しいのでパートで働いています。
人に頼りすぎない
未婚の母だからといって、人に頼りすぎるのはよくありません。
特に、お金に関しては「金の切れ目が縁の切れ目」といわれるくらいなので、親しい間柄でも貸し借りはしないようにしましょう。
頼れる人にはたまに甘える
人に頼りすぎるのはよくないことなのですが、見返りを求めずに頼れる間柄の人には、たまに甘えてみるのも必要なことだと感じています。
例えば、子どもの成長を楽しみにしてくれている人ならば、「ちょっとこの日子どもと遊んでくれないかな?」とお願いすると喜んで引き受けてくれたりします。
その他にも、緊急で子どもを病院に連れて行く必要があったり、子育てで行き詰ってしまったときなどはまずは相談してみましょう。

常日頃から頼って甘えるよりも、どうしても困ったときにサポートしてもらえるような人間関係を築いていくのが重要です。本当に困ったときに手を差し伸べてくれる人を大切にしていきましょう。
まとめ:未婚の母でも堂々と生きて行こう
未婚の母だからといって、恥じることも負い目を感じることもありません。
世間の目を気にしすぎたり、他人の生活と自分の生活を比べてしまうと、生きにくくなり、肩身の狭い思いをしてしまうこともあります。
世間の風当りが強いと感じることもあるかもしれませんが、誠実に生きていれば必ず理解者が現れるものです。

決して悲観的になってはいけません。ママが幸せで笑顔でいたならば、子どももプラスのエネルギーの中で幸せに生活していくことができるでしょう。
