- シングルマザーになって貧困で困ってるのは自業自得でしょ、税金に頼らないで!
- シングルマザーになったのは自己責任なのに児童扶養手当が貰えるなんてズルい!
- シングルマザーばかりが優遇されていてズルい
残念ながら日本では、上記のような議論が定期定期に話題に上がります。
世間からの声は厳しい意見も多いのですが、シングルマザーになった原因は人それぞれ。
死別・離婚(円満離婚・暴力・モラハラ・借金など様々)・彼氏に逃げられた・不倫の末に出産・レイプされて妊娠(海外ではよく耳にしますね)などが考えられます。
確かに、シングルマザーに限らず自分の人生の責任は自分で取るものですから、死別とレイプ被害者以外のシングルマザーは「自己責任」であると言われても仕方がありません。
とはいえ、なぜシングルマザーばかりが世間から厳しい声を聞かされなければいけないのでしょうか。
子供の父親としての責任から逃げたり、養育費の支払い義務から逃げようとしたり、中絶手術を急かすような人間だと第三者からはわかりません。
シングルマザーとして子供の命を守り、生きていく覚悟をした女性がなぜここまで非難されなければいけないのでしょうか。
シングルマザーの貧困は、決して自業自得ではありません。
第三者から避難の言葉をかけられても完全無視して子育てに励んでいきましょう。
シングルマザーの貧困は自業自得なのか?
シングルマザーは、実家などがお金持ちではない限り、貧困になりやすい立場だといえます。
小さな子供を育ててるシングルマザーは、働けても時短勤務になってしまうことも多いのでまとまった金額を稼げません。
子供が小さければ小さいほど、1人で子供を育てながらお金を稼ぐことは大変難しいのです。
とはいえ、「相手の見る目がなかったあなたが悪い!」などと言われても「その通りです。」としか答えようがありません。
残念ながら、DVを受け続けて離婚後に貧困シングルマザーになったとしても、「離婚を選んだのはあなたでしょ。」と自業自得だと言われることもあるでしょう。
ですが、シングルマザーが貧困になってしまうのは、シングルマザーの責任や逃げた男の責任だけれはなく、国の制度にも問題があると感じております。
シングルマザーが貧困になる5つの理由

まず、実際に私がシングルマザーになって感じている貧困の原因は5つあります。
- 子供のために養育費を支払わない人が多い
- 養育費未払いに関する国の取り決めがゆるい
- 働ける時間が限られるため収入が少ない・都合よく働ける仕事が少ない
- 日々の疲れやストレスからお金を使ってしまう
- ひとり親手当を貰う為にあえて貧困でいる
未婚シングルマザーである私の実体験を元に説明していきます。
養育費を支払わない人が多い
シングルマザーの貧困問題の原因として、養育費の不払い問題は根強くあります。
日本で養育費を受け取っているひとり親世帯は、全体の2割程度しかおりません。
総数 | 現在養育費を 受け取っている | 過去に養育費を 受け取ったことがある | 養育費を 受け取ったことがない | 不詳 |
平成15年 | ||||
(100.0) | (17.7) | (15.4) | (66.8) | ( – ) |
平成18年 | ||||
1,209 (100.0) | 230 (19.0) | 194 (16.0) | 714 (59.1) | 71 (5.9) |
令和2年に民事訴訟法が改正されましたので、これから養育費の不払いがどのくらい改善されるか注目ですね。
養育費未払いに関する国の取り決めがゆるい
私が実際、養育費請求調停を申し立てた際にわかったことがあります。
支払わない相手はもちろん悪いのですが、法制度が整っていない社会の仕組みにも問題があるという点です。
調停で取り決めをしても、不払いが多い状況がそのことを物語っているのはないでしょうか。
世界的にみても、日本は養育費の未払いに関しての罰則もありませんし、国が養育費の保証をしてくれる制度もありません。
アメリカやイギリス、フランスなどの海外の国では下記の様な対策が取られています。
- 個人信用情報機関への滞納額の通知
- 自動車運転免許や専門職免許の停止
- パスポートの発行拒否
- 社会保障給付や税の還付金の差押え
- 出国の禁止
- 養育費が支払われない場合養育費補助手当の支給
- 国による養育費の立替払い制度
- 家族遺棄罪として2年の懲役または罰金
ところが日本では、裁判所での取り決めや公正証書で取り決めをしていない限り養育費を受け取ることは出来ません。
残念なことに、養育費の支払い義務から逃げる為に、話し合いすら応じずに住民票や職場をごまかして過ごしている親もいるのです。
養育費不払いの問題は、当事者が変われないのなら社会の仕組みを変えていかないと改善されないと感じています。
収入が少ない
子供と2人暮らしをしているひとり親家庭は、子供を保育園や幼稚園などに預けない限り働くことは出来ないので、収入源がなくなってしまいます。
子供を預けられたとしても、シフトの融通がきく職場や、ひとり親であることに理解のある職場でない限り、不都合が出て来る場合があります。
そういったことを踏まえて仕事を探すと、条件の良い職場で働くことが出来ない方も多いでしょう。
ですから、ひとり親の収入が低いのは必然的なことです。
資格を持っていたり、お金を稼ぐ才能が備わっているのなら問題ないでしょうけれど、そんな方は少数しかいません。
とはいえ、1人で子供を育てながら新たに資格を取得するのも時間や金銭的に余裕がないと不可能です。
ですから私は、シングルマザーになってからブログとライター業を始めて在宅でも稼げるスキルを身につけました。

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日々の疲れやストレスからお金を使ってしまう
こちらの問題は、実際に私が悩んでいる問題ですが、疲れやストレスがたまるとお金を使ってしまう方は多いのではないでしょうか。
ワンオペ育児は、想像以上に体力も使いますし精神的にも疲れます。
ですから、夕飯をつくる気力がなくなってしまい、外食をしてしまう日もあるのです。
贅沢をするために外食をしているわけではありませんが、日々の疲れやストレスを解消しないと無駄な浪費にも繋がってしまいます。
金銭的な貧困を克服するためには、心の余裕を取り戻さなければいけません。
子育てに疲れてしまった時は、ママが休む時間もしっかり取りながら生活してきましょう。

手当を貰う為にあえて貧困でいる
所得の少ないシングルマザーは、手当や支援制度といった政府によって行われている救済措置を受けられます。
恐らく、このことに関して『ひとり親世帯は支援ばかり受けてズルイ』『優遇されている』と不満をお持ちの方が多いのではないでしょうか。
ひとり親世帯が受け取れる手当や支援は、主に下記のものになります。
- 児童手当(月額5,000円~15,000円)
- 児童扶養手当(全額支給:月額43,160円・一部支給:月額10,180円~43,150円)
- 児童育成手当
- 特別児童扶養手当
- 医療費助成制度
- 住宅手当
- 都営交通無料乗車券
- 上下水道の減免制度
- 遺族厚生年金・遺族基礎年金
- 国民年金免除制度
- 国民健康保険の軽減・減免(免除)
全てのひとり親世帯が当てはまるわけではございません。
所得によって、受けられない支援もあります。
シングルマザーは、所得が低ければ受けられる支援も多くなります。
シングルマザーだって、子供が小さいうちは子供との時間も優先したいのですよね。
不正に手当てを貰うのはいけないことですが、子供との時間を優先させたり、自分の体力や精神的負担のことも考慮しながら賢く支援を受けるのはいけないことではありません。
逆に、「誰にも頼らずにしっかり働かないと!」と無理して身体や心をボロボロにしてしまっては子育てすら出来なくなってしまうので注意しましょう。
シングルマザーが自己責任論から自由になる方法

まず、「シングルマザーで貧困になったのは自己責任だ」と言われてで苦しんでいる方は、下記の3つのことを意識して生活して下さい。
- 他人に否定されても「私のこと、なにも知らないくせに!」と開き直る
- SNSでシングルマザーのことを批判したりしている人はブロック
- 否定してくる人や批判している人はその人本人が現状に満足していないと考えよう
他人の言葉に左右されない
否定したり、批判してくる人は、あなたのことや私たちのことを知らないからこそ、厳しい言葉をかけてきます。
ですから基本SNSで他人のことを批判したり、否定している人を相手にする必要はありません。
そして、あなたがそんな人たちに傷つけられる必要もありません。
もしもリアルで交流があり、面と向かってあなたの行いを注意してくれる人がいるのならば、耳を傾けて参考に聞くのは大切なことです。
SNSを有効活用
SNSでは、攻撃的な方も多いですが、同じような境遇で悩んでいる方も沢山います。
攻撃的な人はブロックすればいいだけです。
同じような境遇で悩んでいて、自立しようと努力している人をフォローしたり、自分の成長の手助けをしてくれそうな人との交流を増やしていきましょう。
リアル友達に話せないことや、同じ境遇だからこそ話せることや共感できることも沢山あります。
実際に私もSNSで知り合ったシンママ友達がいますが、苦しい時や悩んでいる時に電話で相談したり出来る仲なので、非常に助けられています。
普段の生活に不満があるのだと察知する
私の経験上、自分自身幸せな人は他人のことに一々文句をいったり否定したりしません。
意見を述べたとしても、攻撃してくることはないのです。
ですから、もしなにか攻撃された場合、その方は普段ストレスや問題を抱えているけれど、吐き出すところがないのでしょう。
社会的にシングルマザーという弱い立場にいる私たちは批判されやすいこともありますが、批判してきた本人も何かしら不満を抱えながら生きていると思うと気持ちが楽になりますよ。
シングルマザーへ向けられる世間からの厳しい意見は真に受けなくてOK

何度も言いますが、私自身も『貧困シングルマザー』になるのは自業自得で自己責任だと思っています。
しかし、『シングルマザーになったのは自業自得』というのは納得が出来ません。
確かに、『男をみる目がないからシングルマザーになったわけでしょ。』と言われても否定できません。
とはいえ、相手の行動まではこちらもコントロール出来ませんから、シングルマザーになること自体を自業自得で自己責任だということには納得が出来ないのです。
そして、自己責任という本来の意味は『自分が自分の人生の責任を取る』という意味です。
ですから、自分自身に使うのは構いませんが他人に向けるべき言葉ではありません。
生活環境や境遇もなにも知らないのに、その状況を否定したり「努力が足りない」だの「もっと辛い思いしても頑張っている人はいる」と比べることはナンセンスです。
そういった身勝手な言葉は暴力にもなり得るので、シングルマザーを自立させるどころか、孤独にさせてしまう恐れがあります。
その結果、本当に支援や手当が必要な人が、救済措置に頼れなくなってしまうケースも現実にあります。
もし私の主張が理解できないのなら【嫌われる勇気】を読んでみることをすすめです。