みなさん、子ども食堂のイメージはどんなものをお持ちですか?
- 貧困層が行く場所
- 食事用意をしたくない怠惰な親が行く場所
- 図々しいシングルマザーが行く場所
などなど、マイナスなイメージを持っている人もいらっしゃるかもしれません。

私自身も、実際に子ども食堂へ行く前は、少なからず抵抗がありました。
ですが、「毎日子供と2人で食事をするよりも大勢で食事ができたら楽しそうだな。」と思うようになったので、思い切って子ども食堂へ行ってみたのです。
実際に子ども食堂へ行ってみると、赤ちゃんから小学生の子連れ家族や、近所の子ども好きなおじさんおばさんまでいらっしゃいました。
子ども食堂は、みんなで楽しくご飯を食べて、赤ちゃんが泣いたらみんなであやしているような明るくてあたたかい場所だったのです。
子ども食堂に通う人たちはなぜ「図々しい」といわれるのか
子ども食堂のイメージとして貧困・孤独・育児放棄のような暗いイメージをお持ちの方もいらっしゃるでしょう。
ですから「晩御飯も用意しない怠惰な親が来る場所」「お金のない貧困シングルマザーが行く場所」のようなイメージもついてしまっていると感じます。
その原因は少なからずメディアの報道の仕方が関わっているのではないかと感じています。
上記のツイートのように、子ども食堂=貧困・孤独などのイメージがつきすぎてしまうと、本当に必要な子どもが通えなくなってしまう原因にもなります。
子ども食堂の経営者によっても考え方は変化するとは思いますが、子ども食堂は決して貧困で図々しい家族だけが行く場所ではないのです。
子ども食堂について

多くの方が食堂に抱いているイメージは「貧困対策」が挙げられるのではないでしょうか。
しかし、本来は子ども食堂には下記のような目的も含まれています。
- 孤食の解決
- 地域コミュニティの拠点になる場所
- 子どもの貧困対策
- 共働きで食事を用意する時間がない親も利用できる場所
子ども食堂(こどもしょくどう、表記は、子ども食堂に関する最初の著作のタイトルから取ったもの。以下、表記の違いは、団体名などから)は、子供やその親、および地域の人々に対し、無料または安価で栄養のある食事や温かな団欒を提供するための日本の社会活動。2010年代頃よりテレビなどマスメディアで多く報じられたことで動きが活発化し、孤食の解決、子供と大人たちの繋がりや地域のコミュニティの連携の有効な手段として、日本各地で同様の運動が急増している。
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ですから子ども食堂は貧困な家族だけがいく場所ではなく、どんな方でも食事をしにいくことができるのです。
もちろん、地域によっての雰囲気や利用している方々の偏りがあるかもしれませんが、実際は地域の人々との交流の場として活動しているケースが多いようです。
子ども食堂へ通っている人たち
子ども食堂へ通っている方たちは幅広い年齢層で、貧困にみえたり品の悪い家族は見当たりません。
見た目から貧困層だと判断するのは難しいことかもしれませんが、心が荒んでいたり、下品な人は1人もいません。
気さくで思いやりのある方々ばかりがいらっしゃいます。
- 子育て中のママ・パパ
- 近所の子ども好きなおじさん・おばさん
- 近所の大学生
- 仕事帰りのサラリーマン
子どもの年齢は0歳児から小学生くらいまでが多い印象。
ご夫婦で来ている家族もいますが、ほとんどはママさんなので地域のママさん同士が交流している感じです。
親が忙しい小学生が友人同士でご飯を食べに来ている感じもありますが、付き添いの代表ママさんが必ずいます。
ですから帰りはそれぞれの子どもたちを家まで送り届けている様子でした。
0歳児が来るとみんな大喜びで、ママがご飯を食べている時はベビーシッターのように面倒をみてくれたりする光景も。

ちなみに、シングルマザーで子ども食堂へ通っているのは恐らく私だけですが、父子家庭の小学生は来たりします。
子ども食堂は、貧困層が行く場所というより、地域のみんなで交流しながら楽しく晩御飯をいただく場所というイメージが強くなりました。
子ども食堂はどんな雰囲気?
私が通っている子ども食堂は、決して暗い雰囲気ではありません。
- 親子で楽しく食事をして明るい雰囲気
- 初対面の子ども同士でもすぐに仲良くなって遊んでいる
- 面倒見のいい子が多くて小さな子がいても一緒に遊んでくれる
- ママ同士で子育ての話が出来る場所
- スタッフさんも気さくで子どもと遊んでくれたりする
- 子ども好きな大人もいてみんなでコミュニケーションを取り合う場所
- 大家族で楽しく食事をしている雰囲気
我が子もとても楽しそうにしているので、ご飯を食べた後もみんなと遊びたがってなかなか帰ろうとしません。
そのくらい子どもにとっても安心出来て楽しい場所なんだろうなと感じています。
利用料金
子ども食堂は、全国に約150箇所あるといわれています。
そのうち6割の子ども食堂では、子どもは無料でご飯を食べることが出来ます。
大人が利用する場合は、300円~500円程度の利用料金でご飯を食べられるところがほとんど。
子ども食堂はボランティアや支援によって賄われているため、無料であったり安価な価格で食事を食べられることが出来る仕組みなのです。
提供される食事について

子ども食堂で提供される食事は、主食・主菜・副菜を基本としたバランスの取れた食事でした。
季節や、その時期のイベント(クリスマスやお正月など)に合った食事が提供されることも少なくないので、気分が上がります。
- 白米
- 肉or魚
- サラダ
- スープ
- フルーツやスイーツなどのデザート
苦手な食べ物は先に伝えると他の食材で代わりのものを用意してくれたり、お代わりも自由にすることが出来ました。
子ども食堂は貧困層や怠惰な親が行く場所だというのは誤解

実際に子ども食堂へ足を運んでみた私が感じた子ども食堂の目的は、貧困で困っている家族に食事を提供する目的よりも孤食を防ぐ目的が強いと感じました。
現在は核家族化が進行し続け、共働き世帯も多いため家族全員で食事をとることが出来ないご家庭は多いようです。
シングルマザーでなくても、パパが仕事を遅くまで頑張っているため、いつも夕飯はママと子ども2人きりで食べているという家庭だってあるでしょう。
家庭環境は関係なく、誰もが利用出来てみんなで交流を楽しみながら明るい気持ちで夕飯を食べることが出来る場が子ども食堂なのです。
子ども食堂の良さは実際に行ってみなければわからない
子ども食堂の目的は多岐に渡るため、どの問題を重視して運営しているかはそれぞれの子ども食堂によって違います。
私の場合は、子ども食堂のイメージが非常に良いものへと変わりました。
それは、私が行った子ども食堂がたまたま運営者も食事を食べに来ている家族も雰囲気が良かっただけかもしれません。
とはいえ、子ども食堂は「貧困層の家族が行く場所」というイメージだけが定着してしまっている方も多いと感じます。
子ども食堂がもつ本来の魅力がたくさんの親子へ伝わっていくことを願います。