養育費請求調停で聞かれること|受け答え方や有利になるためのポイント

養育費請求調停で聞かれること
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養育費に関して話し合いでまとまらない場合は、養育費請求調停を申し立てる必要があります。

これから養育費請求調停を申し立てる場合、どんな内容のことを聞かれるのか気になる方は多いのではないでしょうか。

今回の記事では、未婚シングルマザーである私が実際に養育費請求調停で聞かれた内容をシェアいたいます。

目次

養育費調停で聞かれること

養育費請求調停で、調停委員さんから聞かれることをお伝えしていきます。

実際に私が聞かれたことですので、人によっては聞かれる内容が異なる場合があります。が、一般的に調停委員さんから聞かれる内容だと思われるので参考にしてください。

  • 現在の経済状況
  • 現在の生活状況
  • 養育費の未払い分に関して(未払い分がある場合一括で支払ってもらいたいかどうかなど)

現在の経済状況

まず、養育費請求調停ではあなたの現在の経済状況をきかれるでしょう。

現在仕事はしてますか?収入はどのくらいですか?

誤魔化しても意味がないので、正直にあなたの現在の経済状況を調停委員へ伝えましょう。

現在の生活状況

生活状況に関してもきかれますが、ここで重要なポイントがあります。

養育費を受け取れていないことで困っていることや苦しんでいる点などをできるだけ具体的に調停委員さんへ伝えましょう!

  • 養育費を受け取れていないので生活がとにかく苦しい
  • 経済的に不安定なので、精神的にも不安定になっている状態である
  • 子どもに必要なものを買ってあげられるお金がない
  • 養育費を受け取れていない分を稼ごうとして精神的にも肉体的にもギリギリの状態である

など。

養育費をもらえていないので生活がとても苦しくて精神的にも不安的なので現在精神科にも通ってます。

など、自分の生活や心が不安定であることを訴えましょう。

実際に精神科やカウンセリングに通っているのならば診断書などを用意することで、養育費を受け取れていないことがきっかけで辛くて苦しい状態であることを、より強く訴えられます。

養育費の未払い分に関して

養育費の未払い分がある場合、そのお金を一括で支払ってほしいかどうかを聞かれます。

未払い分に関しては、一括がいいですか?それとも何回かにわけてもいいでしょうか?

〇〇月までに一括で支払ってもらわなければ非常に困ります。

というように、こちらも具体的に何月までにしっかり払って欲しいことを伝えるのがポイントです。

養育費請求調停当日に気を付けるべきこと

養育費請求調停当日は、下記のことに気をつけましょう。

気をつけるべきこと
  • 開始時刻の10分前に行く
  • 高価な服やバックを身に着けずシンプルな服を着る
  • 養育費がなくても生活が成り立っているなどとは絶対に主張しない

開始時刻の10分前に行く

養育費請求調停では、調停委員さんへの印象が非常に大切です。

なぜなら調停委員さんも人間ですから、時間にだらしない人には良い印象を持ちません。

遅刻をしてしまうと、悪い印象を植え付けてしまったり、養育費請求調停への真剣度を疑われてしまうので開始時刻の10分前には必ず到着しているようにしましょう。

高価な服やバックを身に着けない

高価な服やバックを持っていたとしても、養育費請求調停の場では身に着けるのは避けましょう。

当たり前ですが、高価な服やバックを持っていたら、金銭的に余裕があると思われても仕方がありません。もし過去に購入したものであっても、身に着けるのは避けましょう。

養育費請求調停の時は、だらしない服装もよくありませんから、シンプルで控えめな服装が好ましいでしょう。

養育費がなくても生活が成り立っている素振りをみせない

養育費を受け取っていなくてもなんとか生活が成り立っているという方は少なくないでしょう。

もちろん、ないからないなりにギリギリで生活しているのでしょうけれども、その点をアピールしてはいけないのです。

実際に私は、調停委員さんから下記の質問を投げかけられました。

未払い分の養育費があるようですが、その間の期間ちゃんと生活はできていたのでしょうか?

はい。養育費を受け取れていない期間はなんとかやっていくしかなかったので、生活は成り立つように頑張っていました。

そうでしたか。養育費がなくてもなんとかなっていたのですね。

回答してから気づきましたが、養育費がなくてもなんとかなっているという状況は、こちらが不利になる発言であったように感じました。

なので、できれば下記のように答えるべきだったと反省したのです。

  • 「養育費をもらえてないため精神的にも経済的にも不安定で精神科へ通っています」
  • 「養育費がないので生活が苦しいですが、その分働かなければなくて体も心もボロボロです」

とにかく、養育費を受け取れていないことで自分が受けているダメージやマイナスな点をひたすら訴えましょう。

調停委員の特徴

調停委員の特徴

実際に養育費請求調停を申し立てて、調停委員さんから感じた特徴は下記になります。

  • 調停委員は高齢な方が多い(60~70代)
  • 養育費の未払いをあまり問題だと思っていない
  • 未払いをしている相手に優しい

調停委員は高齢な方が多い

養育費請求調停で私の担当をしてくれた2名は、60代と70代の男女でした。

調停委員さんは、原則40歳以上70歳未満の方ですが、60代の調停委員さんが全体の60%以上を占めています。

ということは、60代の方の価値観で調停の話し合いを進められるわけです。

60代といえばまだまだ男尊女卑的な考え方で生きていらっしゃったり、時代に沿わない考え方をお持ちの方が多い世代です。

なので、男性を優遇させるような調停委員さんもいらっしゃるのですがそんな時でも冷静に対応できるようにしておきましょう。

養育費の未払いをあまり問題だと思っていない

調停委員さんは、下記のような職歴や経験を持った方々が選ばれているようです。

調停委員は,調停に一般市民の良識を反映させるため,社会生活上の豊富な知識経験や専門的な知識を持つ人の中から選ばれます。具体的には,原則として40歳以上70歳未満の人で,弁護士,医師,大学教授,公認会計士,不動産鑑定士,建築士などの専門家のほか,地域社会に密着して幅広く活動してきた人など,社会の各分野から選ばれています。

裁判所:調停委員より引用

弁護士さんはもちろん、養育費の未払いに関しては問題視しているとは思いますが、正直医師や不動産鑑定士さんたちが養育費の未払いに関してどこまで問題視しているのかは不明です。

なので、養育費の未払いに関して問題視していない調停委員さんに当たる確率は低くはありません。『未払いは悪』であると共感してもらえないこともあるので期待しないようにしましょう。

未払いをしている相手方に優しい

調停委員さんは、必ず男女1名ずつの合計2名が担当して下さります。

なので、高齢な男性調停委員さんが付いた場合、下記のような不満が生まれてくることも考えられます。

私の実話なのですが、『養育費の未払いはあってはならないこと』だと思っていましが、調停委員さんが下記のような反応だったので正直驚きました。

養育費を受け取りたいのはわかりますが、相手も経済的に余裕がないみたいですから理解してあげられませんか?

というような言葉を投げかけられ、「相手の気持ちに寄りそってください」というようなことまで言われたのです。

正直なところ、調停委員さんの発言や態度には不満がありましたが、できる限り感情的にならず自分の希望を妥協せずに伝えました。

調停では曖昧な返答をしない・妥協をしないという点を強く調停委員さんへ伝えるのがポイントです

養育費請求調停を有利にすすめるための3つのポイント

養育費請求調停のポイントを紹介する女性

調停をスムーズに進めるために、心がけて欲しい3つのポイントは下記になります。

3つのポイント
  1. 感情的にならない
  2. 相手のことを侮辱しない
  3. 日々の苦労や経済的に苦しい事実を伝える

感情的にならない

養育費請求調停では、誰もが感情的になりやすいとは思いますが、できるだけ冷静になって話し合いに挑みましょう。

相手が話し合いに応じてくれないので調停を申し立てたわけですから、色々な想いや不満が溜まっているのは痛いほどわかります。

しかし、その不満を間違っても調停委員さんへぶつけてしまわないようにしましょう。

あなたの印象が悪くなってしまうことは避けたいので、例えどんな状況だとしても調停委員さんとの会話の中では冷静をできる限り保ちましょう。

相手のことを侮辱しない

相手への怒りや不満、憎しみが溜まっていることもあるかもしれませんが、相手を侮辱するのはやめましょう。

こちらもまた、調停委員さんからの印象を悪くしてしまう原因になってしまうこともあります。

重要なのは相手を侮辱することなく、自分の主張を調停委員さんを通して相手へ伝えることです。

日々の苦労や経済的に苦しいことを伝える

養育費請求調停で気にしていただきたい最大のポイントは、養育費を受け取っていないことであなた自身がどれだけ苦労して大変な生活を送っているかを主張することです。

日々の苦労や経済的に苦しいことを伝えることで、調停委員さんには養育費の必要性が強く伝わります

ですから、あなたにとって養育費が必要不可欠であることを調停委員さんに理解してもらうことにより、調停を有利に進めることができるのです。

例えば養育費を受け取れていないシングルマザーの場合ですと、下記のような内容を伝えましょう。

子どものために睡眠時間を削ってまで働いていますが、体力的にも精神的にももう限界です…。養育費がないと生活が成り立ちません。

このように、あなたの苦労や日々の大変さを伝えることで、調停委員に相手方の養育費支払い義務を重くお受け止めてもらえる可能性が高くなるのです。

実際に鬱病になってしまったりカウンセリングに通っている場合は診断書を家庭裁判へ提出するのもいいでしょう

まとめ

調停でのポイント

調停は話し合いの場ですので、調停委員さんも出来るだけ円満に解決できることを望んでいます。

そこで、養育費請求調停へ参加する際のポイントを最後にもう一度まとめます。

養育費請求調停のポイント
  • あなたの主張を明確に妥協せず伝える
  • 養育費をもらえていないことが原因で生活が苦しいことを伝える
  • 養育費をもらえていないことが原因で精神的にも苦しいことを伝える
  • 感情的にならない
  • 相手方を侮辱しない

養育費は子どもの権利です。相手が無職ではない限り、養育費を受け取れる可能性は高いのでしっかり家庭裁判を通して手続きをしていきましょう。

養育費請求調停で聞かれること

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